◆ホワイトメタルでパーツ作成

エンジンパーツなどはメタルで作られていると塗装では表現できない金属の光沢や、メタルならではの重量感により、さらに模型の完成度があがった感じを受けます。
ホワイトメタルでのパーツ作成を覚えて改造を進めれれば、ワンランク上の完成品ができると信じてトライしてみます。

※自分が行ったことを記載していくので、正しい方法とは限りませんが、私の失敗も含めて参考になればと思います。



●準備するもの

 模型店でもシリコン、レジンはよく扱っているようですが、ホワイトメタルはあまり見かけなかったので、ネットで購入しました。

ホワイトメタル 型取りブロック
・シリコン(低融点合金の鋳造用)
・硬化剤
ねんど
離型剤(メタル注型時用) ビーカー・はかり・なべ 等


●片面取り
 片面取りは、裏面が平らなものになるので、もっとも単純な方法です。ホワイトメタルを流し込むための湯口や空気抜きなどの心配も要らないので、初めての場合は上手くいくか心配なものですが、実際やってみると結構簡単にできます。

1.原型(複製パーツ)について

原型はキットのパーツをそのままメタルに置き換えるのか、自分で作成したものをメタルに置き換えるのかありますが、片面取りの場合は、裏が再現できませんので、裏が平面なものに限ります。また、シリコン型から原型が簡単に抜けるためにも、カギ状になる部分がないことを確認しながら複製方法を検討しましょう。

2.型取り準備

粘土を平らにならし、その上に複製パーツを載せます。
そして、周りをシリコンがもれないようにブロックや、プラ版を利用して枠を作っていきます。

3.型取り

・シリコンは、缶の中で充填材が沈殿していることがあるようなので、蓋をあけたらよく撹拌します。
・必要なシリコンを計量し、硬化剤の量を算出します。シリコン対硬化剤の混合比は、重量比で100:4だったので、100gのシリコンなら4gの硬化剤を加えます。
・ビーカーの中でシリコンと硬化剤をよく混ぜます。※泡立てないように注意します。

※急いでシリコンを注入しないとすぐに固まってしまうという脅迫観念から写真も撮らずに一気にきましたが、よく考えればそんなにすぐ固まる訳では無いので、それなりに時間はあります。
・シリコンと硬化剤をよく撹拌したら、型に注入していきます。
・注入する際は、いきなり一気に入れないで、空気を巻き込まないか注意しながら原型の表面を覆うように入れていきます。
・あとは、全体が隠れるようにシリコンを流し込みます。
・硬化時間は、説明書に約4時間〜8時間程となっています。(温度などによって変わってくると思います)
とりあえず、翌日までこのまま放置。気になってしまう場合は、ビーカーに残ったシリコンでも触ってみると固まり具合がわかります。
シリコンが固まれば型取りブロックや粘土を外していきます。
片面取りの場合はこれで型が完成です。

4.ホワイトメタルパーツ作成

・ホワイトメタルの溶解は200℃くらいです。
・溶解するために特別なものは必要なく、安全に使用できるのであれば熱源は、ガスコンロでも、電気コンロでもいいでしょう。私は、キッチンのIHで、電熱ヒーターを使用しました。ちなみに写真の黒いのは、100円ショップで購入した小さいフライパンです。

・フライパンに入れたホワイトメタルは思ったより早く溶け出しました。2分もかからなかったような感じです。
・全体が溶けました。
・しばらく加熱しながら、表面の酸化した金属くずを取り除いておきます。
・シリコン型には、離型剤の粉末を付着させておきます。注型5回に1回くらいが目安のようです。
・いよいよホワイトメタルを型に流しこみます。やけどしないように注意しつつ、100円ショップで購入したおたまで型にいれました。
※写真は片面なので削ればいいと思ってましたがホワイトメタルを入れすぎです。平らにするのに苦労します。平らなシリコン型でもあれば、上から押さえつけてやると簡単に平らになると思います。
また、メタルの流れが悪い場合は、シリコン型をドライヤーなどで暖めたりするといいようです。
・型から外し完成。

※くれぐれも火事や、やけど等の怪我には十分注意して作業を進めましょう。

とりあえず、ホワイトメタル片面取りを行ってみました。
感想としては思ったより簡単。材料が近くの模型店で扱ってないのが難点という感じでした。


●両面取り
※そのうちやってみたら記載します。